HACCP関連情報

HACCPポイントメモ

20

長靴と短靴の使い分け

一日をフルに製造作業に使うと、8時間現場で立っているか歩いているかになりますが、これはかなりの運動量です。
健康対応でウオーキングやちょっとした散歩をする人が増えていますが、これを長靴でやったら大変です。

食品の製造作業では長靴のところが多いのですが、水を常に使う作業場所以外では、長靴である必要がありません。
作業と作業場の状態に合わせて、もし長靴を短靴に変えることが出来たら、作業者の疲労度、能率、コストに、大きく貢献することになります。

ある総菜工場では、昔から長靴を使っていたのですが、衛生管理の見直しをし始めたところ、作業中はドライ状態で使う方式にしました。
そして、作業が終わってからの全作業室の洗浄時に、泡洗浄をするようにしたため、この時の担当者だけ長靴が必要で、あとは全て短靴で出来ることになりました。
泡洗浄によって、脂もきれいに除去できるようになり、スリップもしなくなりました。
短靴に変えたことで、作業靴置き場のスペースが減り、長靴洗浄の手間が無くなり、軽快に仕事が出来るようになりました。

ある生鮮加工センターでは、下処理までの作業室は長靴が必要ですが、そのあとのパッケージと倉庫保管ゾーンでは長靴の必要が無いので、短靴に変えました。
従事者の作業靴は、長靴と短靴と半々程度になりました。

工場や厨房で、長靴でなければならないかどうか検討をし、もし短靴に切り替えることが出来たら、作業効率と衛生管理に貢献するのではないでしょうか。